2013年1月8日火曜日

①.中国紙の改ざん指示問題:情報規制が敷かれる中でウィキペディアに解説ページ登場




●7日午前10時(現地時間)ごろから、中国・広東省広州市にある南方週末新聞社の付近でマスメディア同業者により集会が呼び掛けられている。写真は南方週末新聞社の一部の記者たちがネットの応援に感謝の意を表すためにミニブログに掲載した写真。



レコードチャイナ 配信日時:2013年1月5日 12時17分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=68151&type=0

官僚の鶴の一声で改革派新聞コラム差し替え、新聞側は抗議―米華字メディア

 2013年1月3日、米華字ニュースサイト・多維新聞は記事
 「南方グループの声明がニュース検閲を批判、広東省宣伝部長が注目の的に」
を掲載した。

 改革派メディアとして知られる中国紙・南方週末は毎年、新年号で改革への期待を表明する新年のあいさつを掲載している。
 今年は
 「中国の夢、立憲政治の夢」
と題したあいさつが掲載される予定だったが、広東省宣伝部長の鶴の一声で
 「我々は民族復興の偉大な夢に最も近づいた」
との原稿に差し替えられた。

 新たな原稿では中国古代の皇帝、禹の治水を本来ならば4000年前と書かなければならないところで2000年と表記、
 他にも通算1507号の発行を1057号と間違えたり、
 「衆志成城」(一致団結すればどんな困難でも克服できる)ということわざを「衆志成誠」と書き間違える
など低レベルのミスが繰り返されたが、原稿差し替えへの抵抗とも言われている。

 また、書き換え前の原稿がインターネットに出回っているほか、南方週末編集部は新聞出版と検閲の過程を逸脱した、明らかな規則違反だったと批判。
 広東省宣伝部長の罷免を求めている。



レコードチャイナ 配信日時:2013年1月7日 10時4分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=68195&type=0

“南方週末事件”ネットで炎上
=メディア関係者は党宣伝部批判の集会を呼び掛け―広東省広州市

 2013年1月7日午前10時(現地時間=以下同)ごろから、中国・広東省広州市にある南方週末新聞社の付近でマスメディア同業者により集会が呼び掛けられている。
 メディア関係者が報道機関を管理する党宣伝部門に公然と反旗を翻すのは極めて異例だ。

 集会には中国の知識界からも多くの応援が届いており、
 「努力しない限り中国マスメディアのあり方は延々と変わることができない。
 南方週末の記者らの行動に敬意を払う」
と語る人も。

 事の発端となったのは、「南方週末」が毎年新年号で改革への期待を表明する新年のあいさつ。
 2013年は
 「中国の夢、立憲政治の夢」
と題した内容が掲載される予定だったが、広東省宣伝部長の鶴の一声で
 「我々は民族復興の偉大な夢に最も近づいた」
との原稿に差し替えられたとネットで話題になった。

 これに対し「南方週末」は6日午後9時20分ごろ、公式微博(中国版ツイッター)で声明文を発表し、記事の書き換えは同新聞社の責任者の判断だとし、ネット上の広東省宣伝部長の指示で差し替えられたとのうわさを否定した。

 ところが7日未明、同紙現役記者らは中国版ツイッターで、宣伝部から圧力を受け、新聞社の責任者はうその声明文を発表したことを暴露した。
 さらに一部の記者はストライキの実行を宣言。
 同紙の記者らは5日にもネットで2度にわたって抗議声明を公開し、2012年の1年間で、書き換えや掲載見送りを命じられた記事が1034本にも達したことを明らかにしている。



レコードチャイナ 配信日時:2013年1月7日 14時4分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=68211&type=0

ネット検閲のいたちごっこで疑惑に上塗り?
=当局指示による報道改ざん問題で―中国版ツイッター

 2013年1月3日付で発行された中国の週刊紙・南方週末の新年特別号が、中国の報道体制を揺るがしかねない大問題となっている。
 同日号に掲載予定だった原稿が、省当局の検閲によって大幅に書き換えられたとの情報が暴露されたからだ。
 同紙は6日、“中国版ツイッター”と呼ばれるミニブログの公式アカウントを通じてこれを否定したが、これに対して国内のジャーナリストたちが一斉反発。
 抗議活動に発展するのも時間の問題と思われる。

 7日現在、南方週末の本社前には抗議を訴える多くの人々が集まってきており、その数はますます増えていくものと予想される。
 すでに私服警官も配備されており、緊張が高まる一方だ。

 南方週末がもともと新年号で掲載予定だった記事は、憲政や自由、民主を訴える内容だったが、広東省共産党委員会宣伝部がこの書き換えを指示し、内容は大幅に変更された。こ
 うした情報に対し、“中国で最も信用の高い、発行部数最大の週刊誌”をうたう南方週末が行った措置は、公式ミニブログでの釈明。
 6日付で
 「1月3日付の新年特集号に掲載された新年の特別寄稿は、本誌編集部とその責任者によるもので、インターネット上で流布する噂(=共産党委の関与)と事実は異なる」
と説明し、時間的制約と多忙の中で不適切な表現があったとを詫びた。
 しかし、同紙の編集委員らは連名で共同声明を発表し、この内容を「虚偽である」と糾弾。
 インターネット上では急速にこの騒動に関する情報が拡散している。

 どちらの主張が事実であるのか?7日現在、“中国版ツイッター”と呼ばれるミニブログサービスでは「南方週末」というキーワードに検索制限がかかっており、
 「関連法と法規および政策により、検索結果は表示されません」
との画面が表示される。

 なお、南方週末の公式アカウントは閲覧可能であるものの、ここに寄せられるコメントはすさまじい勢いで削除措置がとられている。
 6日付で投稿された前出の“釈明”声明に対しては、7日正午の段階で一般ユーザーから202件のコメントが寄せられていると表示されているが、実際に閲覧できるのは上位 30件ほどとなっている。

 それでも、
 「うそつき過ぎでしょ」
 「コメントが削除されてる?」
 「大量削除だね」
 「すごいスピードだ」
 「削除担当者にはいくらの報酬が支払われているの?」
などのコメントが、まさにいたちごっこで追加投稿され続けている。
 あるネットユーザーは、
 「6日午後11時半時点で、1万件以上寄せられていたはずのコメントは9000件に、そして4000件から3000件に減っていた。
 そして、僕自身のアカウントも、投稿禁止の措置がとられていることに気づいた。
 それでも、多くのユーザーが新規アカウントを開設して抗議の投稿を続けている。
 そして今この瞬間にも、この投稿は削除されるだろう」
と実情を明かしている。

 こうした投稿削除措置に対し、ミニブログの運営側は
 「迷惑行為防止のために、当サービスのスパム投稿自動削除システムは、営利目的ユーザーによる投稿をフィルタリングしています」
と説明しているが、こうした削除措置や苦しい説明こそが、かえって報道検閲の事実を鮮明にしてはいないか?




サーチナニュース 2013/01/08(火) 15:28
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0108&f=national_0108_018.shtml

中国ポータル、当局に抵抗…たて書き潜ませ「南方週末がんばれ!」

  広東省の週刊紙「南方週末(原語では南方周末)」が、現地共産党組織により1月3日付の社説の差し替えを強要された件で、中国の大手ポータルも、「南方週末」を応援する姿勢を見せている。

  南方週末は6日夜に公式ブログで、差し替えられた論説は「本紙の責任者が書いた。(共産党関係者の圧力で差し替えさせられたという)インターネット上の流言は事実でない」と表明。
 しかし、編集者らはミニブログで、差し替えは
 「当局の圧力によるもの」
と表明。
 6日夜には同紙の編集者と記者が、抗議のためのストライキに踏み切ると表明した。

  大手ポータルサイトの新浪網(SINA)は、天津市に関連する情報を掲載するページで一時、記事ヘッドラインの各行の冒頭をたてに読むと
 「南方周末加油(南方週末がんばれ)」
と読めるようページを組んだ。

  中国では「蔵頭詩」と呼ばれ、すぐには気づかれないようにして、権力者を批判したり皮肉ったりする際に使われる伝統的な手法だ。

  同じく大手ポータルサイトの網易(NET EASE)は、河南省信陽市のニュースページ、同様の手法で「南方周末加油」と呼びかけた。
 同じく大手ポータルの騰訊なども、たて書きの「南方周末加油」が掲載された。

  新浪網と網易の「たて書き応援」が、編集者らが意図したものであることは、明らかだ。
 ただし、サイト全体の考えを反映したものであるかどうかは不明だ。

  新浪網が運営するミニブログ「新浪微博」には、「たて書き応援」の掲載を称賛するコメントが寄せられた。
 「これが、喜ばずにいられようか」
 「感動したよ」
などの書き込みが見られる。




レコードチャイナ 配信日時:2013年1月8日 16時55分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=68256&type=0

中国紙の改ざん指示問題、
情報規制が敷かれる中でウィキペディアに解説ページ登場―中国

 2013年1月8日、リベラルな編集方針で知られる中国の週刊紙・南方週末が、3日付の新年特別号に掲載予定だった記事を、省当局の検閲によって大幅に書き換えさせられた問題で、より一層の波紋が広がっている。

 問題の記事は、南方週末が毎年最初に発行する紙面の一面に恒例で掲載している「新年祝詞」。
 同紙のカラーを示す記事として毎回注目を浴びており、今年は憲政や自由、民主を訴える内容を綴っていたが、広東省共産党委員会宣伝部がこの書き換えを指示し、内容は大幅に変更された。
 これに対して同紙は6 日、ミニブログの公式アカウントを通じ、当局による検閲や関与を否定したものの、同氏の編集部員をはじめとした国内のジャーナリストたちの反発を呼んだ。
 南方週末の本社前には抗議を訴える多くの人々が集まってきており、
 「殺された言論の自由」
に対して菊を献花するという抗議活動を展開している。

 8日現在、中国の検索エンジンを通じて関連報道を探っても、ヒットする記事は海外メディアが発信するものが大方を占めており、前出のミニブログサービスでも関連の投稿は検索不能になっている。
 同時に、問題の投稿には削除措置がとられているが、新たに増え続ける投稿とのいたちごっこが続いている状態だ。

 そんな中、一般人によって編集される
 インターネット上の無料百科事典「ウィキペディア」の中国語版には、一連の経過を事細かに解説するページが早くも創設されている。
 「2013年『南方週末』新年特刊の削除・改ざん事件」
とのタイトルで類似のページが乱立しており、まだ情報は錯そうしていると見られるが、ページには事件の詳細な経過と、同誌編集部内部からの反響、政府当局の反響、国内各紙からの反響、民間の各著名人からの反響などを紹介している。

 なお、レコードチャイナ編集部は、このページが中国国内からも閲覧できることを確認している。




サーチナニュース 2013/01/08(火) 19:50
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0108&f=politics_0108_010.shtml

記事書き換え問題、「微博」では「南方」や「周末」も検索不可に

  中国メディア・南方週末(南方周末)が掲載する予定だった民主化を求める記事が、地元当局によって書き換えられたとされる問題が波紋を広げている。

  中国政府が情報規制を行っているため、インターネット上では南方週末の主張を擁護するメディアの記事はことごとく削除され、ソーシャルメディア「微博(ミニブログ、中国版ツイッター)」では「南方周末」というキーワードはもちろんのこと、「南方」、「周末」といったキーワードもすべて検索が不可能となっている。

  中国語において「南方」や「周末」は一般的な名詞であり、「微博」では「週末の予定は…」などといった投稿の検索すらできなくなった。

  中国最大の検索サイト「百度」では、日本時間8日午後7時時点でキーワード「南方週末」でのニュース検索は可能だが、結果として表示される記事のうち、南方週末の主張を擁護するメディアの記事は削除され、表示できなくなった。

  中国版ツイッターとも呼ばれる「微博」は、サービスを提供する新浪だけでも登録ユーザー数は4億を超えるほど巨大なメディアであり、極めて広範な影響力を持つ。
 南方週末の微博上のアカウントにはアクセスが可能だが、「南方週末」、「南方」、「周末」といったキーワードではユーザーの投稿についての検索は不可能となっている。

  ここ数年、中国政府も「微博」の影響力と重要性を認め、積極的に活用してきたが、「微博」によって不正官僚の汚職が暴露される事件など中国政府にとって都合の悪い出来事も相次いでいる。




【中国の外交文書:“尖閣は琉球の一部”】


_